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2010年9月12日 (日)

国際収支と為替。。。






国際収支と為替との関係の理解が不足していたので、再考。。。





『「経常収支+資本収支+外貨準備増減(+誤差脱漏)=0」という関係式が成り立っているなら、為替が動くはずがない。』

と思っていたのだけれども、この関係式が成り立っていても為替が動く理由を見つけた。



財務相のHPでは、国際収支についてこう説明している。

【国際収支統計とは、一定の期間における、ある経済圏(国又は地域)の居住者とそれ以外の経済圏の者との間で行ったあらゆる対外経済取引(フロー)を体系的に記録した統計です。国際収支統計は、複雑に入り組んだ国際間の様々な取引を、ひとつの統計として整理したもので、国際経済の動きを理解する上で有用なものです。

国際収支統計には、以下のような特徴があります。

•国際通貨基金(IMF:International Monetary Fund)による「国際収支マニュアル第5版(Balance of Payments Manual fifth edition)」により定められている国際的な標準ルールに従って作成されていることから、国際比較が可能です。
•居住者と非居住者との間で行われる、「実物(財貨・サービス)の流れ」と「資金の流れ(資本取引)」や、贈与などの対価を伴わない取引等を、円貨建て・外貨建てで行われたかを問わずに全ての対外取引を集計の対象とし、総合的・網羅的に記録するものです。
•複式計上の原理に基づいて貸方および借方に別々に同額を計上しており、原則として、貸方の項目の合計と借方の項目の合計が一致します(注)。
•計上時期については、所有権の移転、ないし債権債務関係の発生した時点を計上時期としています。
(注) 複式計上は、輸出および対外金融資産の減少(または対外金融負債の増加)は貸方に計上され、輸入および対外金融資産の増加(または対外金融負債の減少)は借方に計上されます。言い換えれば、資産(実物資産であれ金融資産であれ)については、保有高の減少は貸方に計上され、保有高の増加は借方に計上されます。一方、負債の増加は貸方に計上され、負債の減少は借方に計上されます。】

と。。。



ここで重要なのが、【円貨建て・外貨建てで行われたかを問わずに】というところ。

つまり、居住者・非居住者間で取引があっても、為替の取引を伴わない場合があるということだ。



具体的には、①ドル対ドルの決済、②円対円の決済なら、国際収支上取引高は計上されるけれども為替の取引がないので、当然為替が動かないのである。

このとき、経常黒字国であれば①の取引が多くなる反面②の取引は少ないと考えられるので、結果として為替には円高圧力がかかることになる。



また、居住者・非居住者間で、片方が見返りなしで実物資産または金融資産を提供する取引である【資本移転収支&経常移転収支】も為替に影響する項目と言えよう。



結論として、国際収支が中長期的に為替に与える影響を知るには、経常収支の赤黒と、経常移転収支・資本移転収支の項目を見ていくことが適切だと考える。



もちろん、企業などがドル対ドルで決済できるものを意図的に円対ドルで決済する場合もあるだろうし、個人による外国投資も増えてきているから、短期的には市場参加者が為替の先行きをどうイメージしているかが重要であることには変わりないし、国際収支統計はデータの公表が遅いので割り引いて見る必要もあるだろうね。。。







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